お迎え

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 当時家族が、行く家を失ったシーズーを飼い始めた頃で、このコロコロとした可愛い犬に家族全員、虜になっていた。 しかも印刷会社に勤めていたため、寝る時間も無い程の労働時間、自分のペットを飼える状態ではなく諦めた。  それから約6年後、会社も変わり、近くのペットショップでフェレットが売っていた。  鳥かごの様な汚いケージの中に入れられ売れ残っていた。 毛色は白く、最初はアルビノかと思っていたが、目が黒かった「珍しいな」と思いつつケージに指を入れると、両手でつかみ離さない。  今までなかった経験だった。これも何かの縁だと想い、飼う事にした。  今からと比べたらフェレットの知識が無かった自分はショップでの異状に気が付かなかった。自宅に着いてから驚くことになる。  牙が全て切られている、特に左下の犬歯は根元近くまで切られていた。しかも避妊手術の抜糸がされてない。入荷されて少なくとも3ヵ月、汚いケージの中で糸を付けたまま生活していたのだ・・・。  あまりのひどさに言葉を失った。
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