フェレットの気持ち。

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フェレットの気持ち。

 両手で離さない理由はこれだった。なんとか助けてほしいとの切望だつたのだ。  シャンプーをしてまた驚いた、別の意味で。 毛が輝く。毛色は白ではなくプラチナの輝きだった。しかも黒だと思っていた目は瞳だけ赤だった。 調べて判った事だが、当時は珍しい、プラチナ、またはマークドホワイトと言う毛色だった。  お迎えして数日、病院で診察してもらい、耳ダニの駆除と抜糸をしてもらいました。しかし牙に関しては、どおにもならないと言われた。また長い間抜糸がされていなかったので、腹部の感染があるかもしれないので注意する様に言われた。  この子は、どんな気持ちで飼い主になる人を待っていたのだろう。  周りはうるさい鳥だらけ、しかも小さく汚いカゴの中、牙を折られて歯は痛く、お腹の縫い目から血がでて痛い。好きなダンスもできないし、走り回ることなどできやしない。毎日、食べて、寝るの繰り返し。 産まれて数週間でママと離れて、恐い手術。故郷を離れて、こんなに遠く、ジメジメした国に一人ぼっち。 やっと手をさしのばしてくれた人がいる。人間だったら、狂っているかもしれないですね。 フェレットは産まれて2~3ヵ月の間に辛い経験をして、日本まで来ているんです。
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