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「何をするか!無礼者が!!!」
「イッテー!何だよ、いつもやってたろ!!」
霊力を放たずに拳を振るったのは、あまりの事態にシナプスが常のように接続されなかったからだ。
「何がいつも、じゃ!我は、うぬなど知らぬ!」
「何寝ぼけて……ああ、寝起きか……そうか、さっき不覚取ったのはそれか」
何故か小さきモノは納得し始めた。
「あいっかわらず、素敵な寝起きだなぁ」
……何やら生暖かい眼差を向けられているのは、気のせいではなさそうだ。
しかも、妙に嬉しそうだ。
ここに至り、巫女は現状を理解出来るまで思考が回復した。
まず、自身の傷が全て塞がっている事。
そして着衣も髪も、綺麗に整えられている事。
何よりも、目の前いるモノの姿の変貌たるや、説明が付けられない。
目の前には、着物を身に着けた少年がいた。
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