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全てを暴き、全てを白日の下に晒し、説明のつかぬ事など無いと言い切らんばかりに闇夜を灯で照らし尽くす現代。
しかし、いかに照らし尽くそうと闇は何処にでも在る。
都心に程近く、遠くに街の灯を臨みながらも、その社は森閑としていた。
社の主人たる巫女が張り巡らす結界が、特殊な空間を形成している為だ。
封印を生業とする為、その社は常に狙われている。
人ならざるモノに。
街の灯に追いやられ、場を狭められる事で闇は凝縮し力を固める事を学んだ。
闇
またの名を
――邪
古来より伝えられし異形のモノ。
鬼となり、化生となり、妖となり…弱きモノたる人を食らうモノ。
その邪を封じる巫女は、古代より連綿と続く家系。
かつては家督相続に類する騒動が頻発する事もあったが、血族間で血を流す争いにまで発展し犠牲が出たところで、一つの取り決めが成立した。
封邪を行なう巫女を頂点とし、他の血族は巫女の補佐に徹底する事。
しかし巫女の補佐ならびに封邪の依頼を受けるという事は、現代においても絶大な発言権を得る事に直結する。
そして現代でも封邪の依頼は人知れず来る。
ありとあらゆる世界から。
故に恩恵は計り知れない。
破邪の杜
そこは静かなる血の歴史をも伝える杜。
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