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母親が立ち上がり亜子のところへ行こうとしたその時だ
「亜子!ほら、にいちゃんがおぶってやる」
兄らしい事をしたためしがない慎二の行動に両親は驚いた
「しんちゃん、ナルみたいだ…」
まだ甘えん坊の亜子は言われるままに慎二の背中に乗った
「ナルみたいになりたいんだ…」
それを聞いた亜子が慎二の背中で暴れだす
「おろせ~!」
「なんでやあ!」
「亜子だってがんばるもん!ひとりでできる!自分で歩く!ナルに笑われる!」
亜子は慎二の背中から飛び降りた
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