第一章

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そう。龍一は決して目立ちたがりでは無かった。弱い者イジメ、番長、喧嘩そういう類いは、本当に嫌いな少年であった。 久信は、いつも明るく笑顔で接している龍一と、いつも一緒に居た。 「ネェネェ龍ちゃんは、どうしてそんなに強いのに、番長みたいにならないの?」 と久信が聞いた。 「俺は威張るのが嫌なんだよね。番長ってさ、威張ってるでしょ。俺皆仲良くしてたいもん。」 まったく他愛もない答えだった。 その言葉とは裏腹に、龍一と久信は、時代に流されていく。
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