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「龍一さん!」
そう叫んで来たのは、龍一にべったりの、和仁だった。彼は、龍一の同級生だが、龍一の舎弟となりたがっていた。
「どうしたんだ?和」
「はい。久信さんが、一中の奴らに怪我させられたんです。」
「何?久信が?で、どんな具合なんだ?」
憤怒の表情と、言葉で龍一がキレたのが、周囲に居た者達に伝わった。
「久信さんは、打撲と骨折で、今病院に居ます。」
龍一は、小さな声で囁いた。
「野郎…行くぜ。」
当時龍一の通っていた学校と、一中、誌左中は、仲が良くなく、小さないざこざが絶えなかった。
一中の番は聡、誌左の番は徹。そして龍一の通う南中は龍一が、代表者だった。
龍一は、聡を呼び出した。
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