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しかし、ついこの間、バカなカップルが調子に乗って杭に体当たりをかまし、一本折ってしまった。
人間にとっては、この島はさほど重要でなく放置されたままだ。公園の予算も限られているしね。
さて、そのおかげで僕は飛べなくても島へ渡ることができるんだ。
杭の無い所から島へ近づくと、両隣の杭にいる水鳥が目を覚ました。
僕はうやうやしく御辞儀をし、彼らに一切れのパンを差し出した。
彼らは、それをついばむとまた、目を閉じた。
どこの世界も、門番は賄賂に弱い。
僕は、苦笑いをしながら島へ上陸した。
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