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送ってやるっていうのが嬉しかったのか、
きらりはいつにも増して歩くのが遅い。
俺は仕方なく、その歩幅に合わせる。
ただ、学校から徒歩5分のきらりの家には10分もしないうちに見えてきた。
すると
『ん…?何かうちの前に置いてある?』
きらりの指差したばしょには
『段ボールだな。爆弾でも入ってんじゃね?』
があって
『えぇ!!それならきっとお兄ちゃんに恨みある人だよ!!』
二人でそーっと段ボールの中を覗きこむ。
そこには
『…ニャー』
と俺達を見上げか細い声で鳴く、真っ白な子猫が入っていた。
『え…?子猫だ。捨てられちゃったのかな?』
『…ぽいな。』
『可哀想に、お腹すいてないかな?私、何か食べ物探してくるよ。』
きらりは家の中に入っていく。
俺は子猫を抱き上げ、自分の膝へと乗せた。
子猫は嫌がる事もなく、俺に撫でられれば気持ち良さそうにする。
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