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学校では、暴力まではふるわれなかったものの、数々のいじめを受けた。
席替えで、もともと私が座っていた席に当たった男子はわざわざ、自分の椅子と取り替えて席についた。
給食の時間、私の食器をとってご飯をよそってくれる子はいなかった。
いつだって、お盆から食器を持ち上げず、しゃもじやおたまを極力つけないように入れるもんだから、私のお盆はいつも、こぼれたご飯やおかずでぐちゃぐちゃだった。
掃除当番のとき、ゴミ捨てに行くと、いきなりドアを閉められて閉じ込められた。
「お前も一緒に捨ててやる」という言葉が、ドアの向こうから聞こえた。
運良く、そのあとゴミ捨てにきた下級生がいて出ることはできたけど、ドアを開けたその子も、私の顔を見るなり嫌そうな顔をした。
こんなことがあっても、私は「不細工だから仕方がない」と諦めていた。
憎んだのは、相手ではなく自分の顔だった。
そして卒業後、私は不細工な自分を封印した。
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