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「そう…だよ…。ひきこもりだよ、私…」
足が震える。
きっと、ひかれてる。
ドン引きでしょう?
三年もこの部屋にいたんだよ、私。
「それなら、これをきっかけに、外に出よう」
「やだ…!無理だよ……。そんなに簡単に言わないで」
ふじわらはわかってない。
私がどれだけこの顔にコンプレックスを持っているのかなんて。
「ふじわらはいいよね、そんなに変われてさ…でも、私は何も変わってないの」
「随分痩せたと思うよ。それに、すごく色白になった」
にこりとしたふじわらに、怒りがこみ上げた。
「私が見せたくないのは私の顔なの!!ふじわら、わかる?私の気持ち。ね、不細工って笑われて、罵られた私の気持ち。部屋から出られないくらいのコンプレックスを植え付けられた私の気持ち……わからないくせに、そんなに簡単に言わないでよ!!」
…あっ……言い過ぎた…
ふじわらの微笑みが消えてしまった。
鋭い目が私に向けられている。
「相川理恵の問題は、顔じゃなくて、その根性だと思うよ。昔からね」
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