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「化粧も、お面、か」
「そう。だって、いまの相川理恵を見たって、誰も相川理恵だってわからないさ。それなら一度、化粧のお面をかぶって復讐劇って舞台で演じてみたらどうだ?」
簡単そうに言ってくれるけど、復讐劇の主役なんて、私に務まるのかな。
「私に、できる……?」
「あんた一人でできるんじゃない。俺たち二人でやるんだ。俺は裏方、あんたは舞台」
「なるほど……」
二人でひとつの劇を成功させるというわけね。
ふじわらが、立派なお面を作ってくれるのね?
「俺の化粧で、あんたを主役にしてみせる」
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