1公演目~シーン1~

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「初めまして!一回生の相葉理奈です」 偽名と作り上げたキャラクターで、私は自己紹介をする。 「一回生?俺もだよ!俺、豊岡正史。理奈ちゃん、学部どこなの?」 座りなよ、と椅子をくれたので、少し遠慮がちにちょこんと座る。 「私は社会学部だよー。豊岡くんは?」 「そうなんだ、社ガールだな!どうりでかわいいわけだ!俺は商学部。なんでこのサークルに入ろうと思ったの?」 このサークルはフットサルのサークル。 男女ともに約20人ずつくらいの規模だ。 別名、ナンパサークル。 飲み会ばかりでフットサルなんて名目だけ。 出会いを求める学生が集っている団体だ。 「えっ……あ、えっと……」 ここで、打ち合わせ通り、どもる。 で、次のセリフだよ、豊岡。 「なになにー?なんかワケありなのかあー?」 下を向く。 3秒ためて、徐々に頬を赤らめる。 そして、恥じらいながら言う。 「あなたに、会いにきたの」 ここには私の本音も含まれている。 あなたに、復讐するために会いにきたの。
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