25161人が本棚に入れています
本棚に追加
/390ページ
「それはちょっと計算が外れたね。予想以上に遊び人だな」
にぎにぎしていたビーズクッションを、次はぽふぽふと叩き出した。
「だよね。どうする?一応、でもまだ緊張しちゃうし~て返したけど……」
「それでいい。向こうが乗り気なのを利用して、できる限り惚れさそう。相川理恵は、計画通りにメールのやり取りを続けてよ」
そう言いながら、ふじわらはメイクボックスを取り出した。
「わかった。ていうか……またお化粧するの?」
「うん、だって、相川理恵の変身具合が気に入っちゃって」
なんだか失礼な気もする言葉を発しながら、ふじわらはメイクブラシを握りしめてニッコリ笑った。
最初のコメントを投稿しよう!