1公演目~シーン2~

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「それはちょっと計算が外れたね。予想以上に遊び人だな」 にぎにぎしていたビーズクッションを、次はぽふぽふと叩き出した。 「だよね。どうする?一応、でもまだ緊張しちゃうし~て返したけど……」 「それでいい。向こうが乗り気なのを利用して、できる限り惚れさそう。相川理恵は、計画通りにメールのやり取りを続けてよ」 そう言いながら、ふじわらはメイクボックスを取り出した。 「わかった。ていうか……またお化粧するの?」 「うん、だって、相川理恵の変身具合が気に入っちゃって」 なんだか失礼な気もする言葉を発しながら、ふじわらはメイクブラシを握りしめてニッコリ笑った。
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