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「山村の紹介だったな。ってことはだ、即採用ってことだ」
思わず、え?、と言ってボクは、呆気に取られた。
これを、〈呆気に取られた〉と言うんだな。
紹介とはいえ、まだ履歴書を渡して名前にケチをつけられただけなのに。
……採用?
「山村の事は信用してるんだ。アイツが紹介するってんなら間違いは無いだろ」
と、言いながら〈ミナミの帝王〉……いや、社長はボクと挟む形にある目の前のガラスのテーブルに、茶色の大きな封筒を置いた。
「んでだ、早速なんだがお前さんにはすぐに仕事してもらおうと思う。ウチはまだまだ小さいからな人手が足りないんだよ」
社長は、封筒から書類を取り出す。
アンケート用紙のようだ。
何やら、既にもう文字が書き込まれている。
「喜べ。お前さんの初体験は女子高生だ」
社長は、オヤジくさい笑みを浮かべながらそう言った。
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