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『本当にハルカさん、戻ってくるんでしょうか?』
リオの部屋から出て、勇者以外の皆が帰っていくのを見ながら、ナギにそう話しかけられた
それに僕は目を陰らせる
『たぶん戻ってこない…これないね…。ハルカはリオのことが好きだから…。
だからリオがハルカのことを許していたとしても、ハルカは自分を絶対に許さない』
リオの首筋につけられた傷痕を思い出す
ナギの様子と、リオのさっきの言葉と、シャノンに聞いたこと、あとハルカの行動から大体何があったのか、僕は察した
ハルカがリオにしたことは僕は許せないけど、リオが許してるんなら…、僕は何も言えない
それに、不可抗力だったんだろうし…
きっかけ
そう
リオがハルカに戻ってきて欲しいと願っても、何かきっかけがなければきっと戻ってはこれない
魔力を僕に感知させないよう、上手く隠れているハルカに想いを馳せる
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