一時の平穏

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魔法陣が光り輝き、辺り一面が真っ白になった。 「なんだ!?」 ギルバートがゆっくり目を開くと、一本の剣が地面に刺さっていた。 通常は一年生が召喚する化身は猫や犬、珍しくても肉食獣……しかしソルガの場合はそれどころか、生物ですらない剣が召喚されたのだ。 「こっ、これは。」 「これが俺の化身“神滅”だ。」 「剣だと?化身は召喚獣ではないのか。」 「ソルガさん……もういいですから。」 ソルガとギルバートが話す中、シェリーはソルガのローブの袖を引っ張る。 「どうせなら召喚獣も召喚してやる。」 「兄上、目立つわよ……」 「構わないだろ、どうせ魔法大会でばれるだろうからな。」 魔法大会とは夏休みに開催される校内行事である。 出場者は魔力を使った戦闘で競い合い、優勝者には賞品が授与される。 「まずはシュラ、出てこい。」 魔法陣から黒猫が現れた。 「次はバルド。」 更に豹が現れた。 「そんな、召喚獣は一人につき一体のはず。」 「あっ、ありえん。」 シェリーとギルバートは現実的に有り得ないことを目の当たりにし、自分の目を疑っている。 魔法陣からは次々と蛇、ライオン、ドラゴン、不死鳥などが現れる。 「これで全てだ……ってダスくん、命令しておいて気絶するなよ。」 気がつけばソルガ、ルナ、シン、レナ、シェリー以外は全員が、召喚獣の魔力により意識を失っていた。
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