絶対神の実力

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「悲惨な末路ね……」 「だったらソルガさんを止めてくださいよ。」 「無理よ、兄上は言うことなど聞かないもの……」 ルナは自分の兄を見て首を振る。 「俺が何をするかは俺の絶対な自由だ。」 「その自由で人を邪魔しないでください!」 「悪いな、それが今の俺の生き方だからな。」 「……今の生き方?」 ソルガが言った意味不明な言葉に、シェリーは唖然とした。 「ああ、今は平和を維持したいと思う。」 「兄上……悪戯は平和を乱すわ……」 「あれは笑いだ。」 「……言い訳ね…」 ソルガはルナの刺さるような視線に後退りし、手すりに手をかけた。 「さて、フィアがそろそろ言葉を覚えているはずだが……」 「これだけの騒ぎを起こして逃げますか、逃がしませんよ。」 「逃げる。」 ソルガは手すりを飛び越え、颯爽と飛び降りた。 「させません!」 シェリーはソルガに落雷を落とすが、ソルガは右手で落雷を防ぐ。 「……久しぶりに相手をしてやる。」 ソルガが右手を降り上げると、落雷はシェリーに向かって跳ね返った。 「っ……やばっ!」 シェリーは身を仰け反らせて避けるが目の前にはソルガがいた。 「避けなければ死ぬぞ。」 ソルガの掌に、赤い光が集まる。 「くっ。」 シェリーが飛び上がるとソルガの掌から爆炎がほどばしり、シェリーが立っていた床は溶けて消えていた。 「ふぅ、やりますね。」 「お前こそなかなかやる。」
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