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「勝たせてもらいます。」
「やってみろ。」
「いきますよ!」
シェリーは左拳を握り締めてソルガに殴りかかった。
『……肉弾戦か。』
ソルガは右拳でシェリーの左拳を殴る。
「くぅっ。」
シェリーの手は弾かれたが、シェリーの右腕はソルガの水月を捉えていた。
「見せてみろ、お前の力を。」
「やっぱ効いてないわね……でも!」
シェリーはそのまま手を雷に変化させ、ソルガの感電と神経の麻痺を誘う。
「ほう、現象具現化か……だがまだ甘いな。」
ソルガは全身を雷光と化し、光の速さでシェリーの視界から消えた。
「なっ!?」
「捉えた。」
気がつけばソルガは後ろに回り込み、シェリーの首を掴んでいた。
「この程度ではないだろう、本気でこい。」
「その言葉、待っていましたよ。」
「何?」
「創世と破壊を司る天神よ、今我に対抗せし力を滅ぼさん……その御霊、現世に解き放て!」
『その神も俺よりランク下のはずなんだが……しかし呪文詠唱をするということは、これが今のシェリーの切り札か。』
「創天羅刹!!」
暴風雨が吹き荒れ、雷鳴が轟き、天より閃光がほどばしる
「ほう、なかなか進歩したな……だが相手が悪い。」
ソルガの額が縦に裂けると、金色に輝く第三の眼が露わになった。
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