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ソルガとシェリーが戦っている頃、下では生徒達がざわめいていた。
「学園長が誰かと戦っている。」
「一体誰なんだ!?」
「あの学園長と互角以上だ!!」
生徒達は誰が戦っているか知らないので、魔力のぶつかり合いを呆然と見ていた。
「学園長が圧倒されている………絶対神か、生徒諸君は校外に避難しろ!」
ギルバートは生徒達を避難させ、ソルガはそれに気付いていた。
「感謝するぞ、ダスくん。」
「よそ見ですか、もらいました!」
数多の光の柱が標的をソルガに定め、天より降り注ぐ。
『いくらソルガさんでも、当たれば少しくらいは……』
だが数多の閃光は、ソルガに直撃する前に掠れて消えた。
「えっ!?」
「無駄だ、俺が“神眼”を解放した時点でお前の負けだ。」
ソルガの第三の眼“神眼”は普段は封印されている。
だが神眼を解放することにより普段溜め込んでいた魔力、無意識に使わなかったを使うことができるようになる。
神眼はいわゆるリミッターのようなものだ。
「もう終わりにしよう、これ以上は時間の無駄だ。」
「まっ、まだです!」
「……そうか。」
再度ソルガは光の速さで、シェリーの視界から消えた。
「なっ、何処に!?」
「お前の前だ。」
シェリーが気付いた時には既に遅し、貫手で胸を貫かれていた。
「かはっ。」
シェリーはおびただしい量の血を吐いて倒れた。
『やはり…かなわない……』
シェリーの意識はそこで途絶えた。
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