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数分後……
「っう……」
シェリーは目覚め、自分の体を確認する。
胸部の傷はいつの間にか回復し、魔力も全快まで回復ている。
「すまなかったな……急所は外した、加減には失敗したがな。」
「やっぱりかないませんね。」
「当然だ。」
「自信過剰ね。」
またもルナが威圧的な視線で見るので、ソルガはそれ以上の言葉を控えた。
「学園が少し壊れてしまいましたね。」
「なんのことだ。」
「えっ?」
シェリーが学園を見渡すとどこも壊れていなく、いつもと全く変わらぬ学園だった。
「ソルガさん………校則違反です、魔法を使いましたね。」
「今はいいだろ、それより……飛び級で新入生を入れてもいいか?」
「新入生……名前は?」
「フィアだ、生年月日等は適当にごまかしてくれ。」
「相変わらず私を困らせるつもりですね……いいでしょう、認めます。」
「決まりだな、俺は自室に戻るぞ。」
「久々にいい運動になりました、でもこんなことはもうしないでくださいよ。」
「お前から仕掛けたんだ、行くぞルナ。」
「ええ。」
ソルガとルナは転移して消えた。
「まだまだ波乱の予感がするわね。」
シェリーは、屋上から学園を見渡していた。
ソルガ達が部屋に戻ると、学園指定のローブに着替えたフィアがいた。
「お帰りなさい、ソルガさん……言葉遣いは間違ってないでしょうか?」
「化けたな、付け焼き刃にしては上出来だ……お前を飛び級で新入生にしたから、俺達はお前の先輩ってところだな。」
「……わかりました、ソルガ先輩。」
「よし、いいだろう……ただし、先輩の命令は絶対だぞ。」
「ソルガ先輩の場合、間違った命令も出しそうなので拒否します。」
「何……?これは真面目な後輩が入ってきたものだ。」
ソルガの予想外に、フィアは真面目な性格だった。
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