絶対神の実力

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地獄…… 全ての悪魔と魔王が住まい、混沌と破壊に満ちた世界。 しかし現在は見た目は悪いものの悪政は滅び他種族との共存を目指している。 「……なんだこれは。」 シン達が転移した所には、辺り一面に血が染み付いている。 多くの悪魔が地面にひれ伏し、大地は紅く染まっていた。 「ルシファー様……」 倒れている悪魔の中、赤い髪の女性悪魔がシンに話しかけた。 「ティアマト、一体何があったんだ。」 「不覚でした……私の独断で多くの悪魔を瀕死状態にさせてしまいました。」 「あまり喋るな、少女について教えてくれればいい。」 「少女は悪くありません……責めないでください、ベルゼバブが殺そうとしたのを私達が勘違いしただけですから……」 ティアマトは体に伝わる苦痛に顔を歪めながら、少女を庇う。 「少女の特徴は……」 「リリス様……少女は金色の長髪と紫の瞳を持ち、常に冷静沈着です。」 「そう……今はもう休みなさい、その傷では話すのも辛いはずよ……」 「あの少女は……私達を倒す時に悲しげな顔をしていました……決して望んで戦っているわけではないと思います。」 「確かに一人も死んでいない、ここまで多い悪魔達を一人も殺さずに倒すなんて。」 「相当の実力者よ……」 「現れました、奴です!」 「……来たか。」 バールの声にシンとレナが背後を振り返ると、一人の少女が黙って立っていた。 ルナと同等に長い金色の長髪、そして紫色に輝く瞳が特徴的な少女だった。
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