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「先に言いますが殺したくはありません、限界を感じたら退いてください。」
「僕も殺したくはないよ、君は純粋無垢だからね。」
「純粋……私は純粋ではありませんよ。」
「自分では気付かなくても君は純粋だよ。」
シンの言葉に思わず俯くリア。
『私は血塗られた過去を歩んできた……純粋などという言葉は勿体無いくらいに、だから無益な殺生を禁じて自らを封印した。』
「じゃあ手加減はしなくていいんだね。」
「そこにいるレナ・アルスロードと二人がかりでも構いません。」
「そうだね、君が本気ならそこで倒れている悪魔達は全員死んでいただろうからね。」
「御託はいいです、参ります。」
リアはいつの間にか剣を構えてシンの頭上から剣を振り下ろした。
「速い。」
しかしリアがは振り下ろした剣は、レナの槍によって防がれた。
「シン君を殺させはしない……」
レナはそのまま槍でリアを振り払うが、そこにリアの姿はなかった。
「危ないレナ!」
「えっ…?」
シンはレナの後ろに回り込んでレナを突き飛ばした。
するとさっきまでレナがいたところにリアの剣が振り降ろされた。
「二人がかりでは逆にやりにくいですか。」
シン達は認めざるを得なかった。
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