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「久々だな、リア。」
「また逢えました……嬉しいです。」
リアはソルガを見るなり、腰に向けて思い切り飛びついた。
その様子は、迷子の子供が親を見つけた時に似ていた。
「おい、こんなところで抱きつくな。」
「ずっと待っていました……もう会えないかと思っていました。」
「すまなかったな、もっと早く転生させるつもりだったんだが。」
ソルガはリアの頭を撫でながら溜め息をつく。
「えっ、転生させるってまさか……」
「俺が蘇生させたんだ……リアは以前サタンの不意打ちで死んでしまったからな、俺は目の前にいたのに守れなかった…………しかもそれまでの人生もあまりに不幸すぎた、だから俺が蘇生させた。」
「道理で知ってるわけですよ。」
シンはことの真相を知って溜め息をつく。
「お前達、リアと戦ったのか……どうせ勝てなかっただろう、リアには俺とルナが戦闘術を仕込んだからな。」
「……勝てないわけです。」
レナは修羅を地面に突き刺し、もたれかかっていた。
「とりあえず、今回はベルゼバブを処罰しておきます。」
「リア、お前はどう思う。」
「処罰は必要ありません、いきなり目の前に現れた私も悪いので。」
リアはソルガに頭を撫でられただけで満足なのか、微妙に頬を赤く染めながら言った。
「リアちゃんは優しいね。」
「……無駄な殺生が嫌いなだけです。」
シンがリアの頭を撫でると、リアは少し体を強ばらせた。
「リアも学園に慣れた方がいい、早く帰るか……リア、来い。」
「バール……ベルゼバブを頼んだよ、よく言っておくように。」
シンはバールとティアマトに厳しく言いつけると、地面にひれ伏す多数の悪魔を冷たく見据えた。
「わかりました。」
「ルシファー様、お元気で。」
「僕はシンだよ。」
「行くぞ。」
シンは自分がルシファーとして生きていないことを知らせると、ソルガと共に転移した。
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