部活動開始

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ソルガ達はリアを仲間に加えて寮に戻った。 「……お帰りなさい兄上、リア。」 「久々ですね、ルナさん。」 「この人は一体……」 フィアは見たことがないリアに、少々警戒している。 「ああ、お前は知らないか……リア、自己紹介。」 「……リア・アイリスです。」 「それだけかよ。」 表現が苦手なリアに、ソルガは頭を抱えていた。 「リアちゃんですか…………わかりました、よろしくおねがいします。」 「こちらこそ、よろしくお願いします。」 「でもまた飛び級入学になりますよ。」 シンが割って入る。 確かにそうだ、フィアに引き続きリアが飛び級で学園に入るのは少々無理がある。 「構わないだろう、俺の特権をつかう。それに新たな部活も作るぞ。」 「どんな……?」 レナは不思議そうな顔をして首を傾げている。 「“魔法研究部”だ。」 学園長室…… 「何度言っても駄目ですって!リアちゃんの入学は認めましたが魔法研究部は認めません!!」 「何故だ、この学園は魔法の学習もあるだろう。顧問はダス君にでも任せればいいだろう。」 「何度言っても駄目です、ギルバート教諭はソルガさんのせいで困りきってますよ!」 「俺の楽しみだからな。」 ソルガは笑いながら話すが、シェリーはそんなことは聞いていない。 「部活といっても、明確な内容がわからないですよ。」 「まあ新たな魔法を作り出すとか、魔法を使っていろいろしてみるとか。」 「そのいろいろが怪しいんです!」 「悪戯を止めてやるから頼む。」 「ほっ、本当ですか!?……わかりました、手配します。」 ソルガはシェリーに見えないように笑いながら学園長室を出て行った。 「長かったぁ、本当に長かった。」 シェリーは嬉し涙を流しながら机に突っ伏していた。 そして廊下では…… 「俺が悪戯を止めるとでも思ったのか?本当とは言っていないからな、決して騙してはいない。」
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