部活動開始

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「……おかしい、俺の計画と違うぞ。」 「せめて三人は増えてほしいよ。」 「三人……無理難題ね。」 ソルガとシンの会話を聞いていたルナが、厳しい言葉で現状に追い討ちをかけた。 「ルナさんやソルガさん目当てで来る人はいますが……」 「覚悟がないですね。」 レナとフィアの言葉もごもっともである。 今まで入部希望を出した者に、覚悟がある者など殆どいなかった。 「フィアに後ろから近づくなっていう看板をかけたほうがいい、今まで二人が後ろから近づいて吹き飛ばされたからな。」 ソルガが心を読んだなかで、二人だけ覚悟ができていた入部希望者がいたのだ。 しかし背後から近づかれたフィアは気配を察知し、振り向きもせずに希望者を尻尾で吹き飛ばし、希望者は怖くなって逃げてしまった。 「すみません、でも後ろから近づくのは失礼ですよ。」 『だったらその長くて危険な尻尾を振り回すなよ、見る人の好奇心を試す気かよ……』 「とにかく、魔法大会までまだ1ヶ月ありますよ。」 「時間はまだあります……」 「今から入部希望者を探さなくてもいいでしょう、私はそう思うわ……」 「すぅ……すぅ……」 そう、魔法大会の開幕まで、まだ2ヶ月近くあるのだ。 リアに至っては無駄だと思っているのか、壁に寄りかかったまま寝ている。 「……わかった、気長に待とう。」 皆に非難されたソルガは、仕方なく部屋に戻ろうとするが…… 「僕は入部しますよ。」 突然ソルガの背後から、男の声がした。
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