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「久しぶりですね、フォクシー。お変わりありませんか?」
少し高い身丈の女性が穏やかに言った
「エイル先生!?」
フォクシーは驚きを隠せなかった
その女性―エイル・リクティス―は、フォクシーがまだ訓練生だった頃、士官学校の教官を勤めていた
様々な事を教わったフォクシーにとって、彼女は「恩師」と言える人であった
フォクシーが卒業する少し前に、エイルは軍へと戻っていったのだ
そのエイルが眼前にいることが驚きだった
エイルはそんなフォクシーを見て―
「変わりませんね、フォクシー。軍人である以上、私を呼ぶ時は階級でと教えたでしょう?」
諭すように言った
「あ、すみません。あの、どうして少将がここに?」
「どうしてって…。貴方に転属をさせるように掛け合ったのは私ですから」
「…どういうことですか?」
フォクシーは未だにワケが解らずにいた
「まぁ、詳しい話は移動しながらにでも―」
「エイル少将~、私を無視して話を進めないで下さいよ~」
エイルと話していると、もう一人の女性が割って入ってきた
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