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宇都宮早朝。
大野「たっ、大変です。大鳥さん、敵軍が来ます。」
大鳥「何を言っているんだ大野君。キミが偵察隊からはそのような事は、事実と違うと昨夜も報告をしたのでは無いか?」
大野「申し訳ありません。偵察隊は、佐野や足利等には行った事は無かったようです。偵察を怠っていたのが、発覚するのを恐れて偵察した兵士三人が今朝逐電してしまいました。」
大鳥「なんて事だ。」
兵士「大鳥様、敵軍が前方に退陣致しました。」
小笠原「大鳥さん、大変だ。昨日の新撰組の報告通り、砲兵が・」
その時、天地を揺るがすような、大砲の砲声が響き小笠原の声も聞こえ無い。
三十門の大砲が一斉に砲門を開いたのだ。
大鳥「我が方も、急ぎ応戦の大砲を撃て。大野君、持ち場に戻り、急ぎ応戦だ。」
小笠原「大鳥さん、こちらの大砲では敵に太刀打ち出来ないですよ。私が七連隊の一部と砲兵に大砲を曳かせて、前進してから砲撃しましょう。敵軍が銃撃戦にするならば、七連隊で応戦します。」
大鳥「小笠原君頼む。伝令を、大手前大隊に。大手前大隊は小笠原隊が城から出たなら、半数で城門を固めよ。後の半数は、私の本営を固めよ。
砲兵隊にも伝令だ。応戦し、必ず敵軍へ大砲を命中させよ。」
伝令「はっ、承知しました。」
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