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宇都宮に早馬で知らせが届き、宇都宮藩主が奪われた事が知らされた。
板垣「谷君、直ぐに捜索隊を佐野へ向かわせ、東軍が何処を通るか調べさせてくれ。」
谷「わかりました!」
板垣「広島藩の部隊は、壬生藩の利鎌隊を率いて捜索隊が敵を見つけ次第、敵軍を攻撃して藩主忠友殿を奪い返して欲しい。」
広島藩隊長「承知しました。」
宇都宮から、宇都宮藩士を含む捜索隊が十人ずつ三隊で佐野方面へ向かって行き、その後から四百の広島藩と壬生藩と宇都宮藩の兵が西方を目指して行った。
佐野から急追する西軍は、田沼で誠心隊と佐野藩士等五十人と合流。
葛生方面と西方方面と粟野方面の三隊に別れて、原田達を追う事にした。
粟野方面へは、加納と佐野藩士等八十人が向かった。
青木率いる本隊百二十人は、葛生へは入らずに一路西方へ。
田崎率いる誠心隊と佐野藩士八十人は、先ずは葛生に入り東軍の動きを見極めてから青木や加納に連絡をして、東軍を追いかける策であった。
西方へ向かっていた西軍に、東軍が粟野方面へ向かっているとの知らせがもたらされた。
急ぎ物見の隊が二十人程出され、本隊も粟野方面へ向かう。
やっと粟野へついた原田達一行に、二つの知らせが待っていた。
島田「原田さん、梶原さん、宇都宮から西軍が此方に向かっているようです。
それから、嬉しい知らせも有りますよ!」
原田「なんだ、嬉しい知らせとは?」
粕谷「原田隊長、お待ちしていました。」
原田「おぉ、粕谷。鹿沼にいるんじゃなかったのか?」
粕谷「鹿沼には池田君が新選組三十人と宇都宮藩士二十で待っていますよ!
私は二十人を連れて皆さんを待っていたのです。」
原田「そうか。
ご苦労だったな!」
梶原「これで我が方も二百。
鹿沼で一戦は出来ますな!」
鳥居「梶原殿、原田殿、殿軍から伝令で御座る。」
新選組隊士「伝令です!後方から八十人程の兵と、葛生からも何十人か此方に向かっています。」
梶原「原田殿、殿軍も速やかに本隊に合流させましょう。」
原田「梶原さん、鳥居さんと五十人程連れて忠友様をお守りして鹿沼へ行って下さい。
島田君、先発に十人連れて直ぐに鹿沼へ行ってくれ。
中条、粕谷は、安富君達殿軍が着き次第鹿沼へ向かうぞ!
宇都宮藩士の中から五人一組の二組を周りの警戒に出してくれ。」
梶原「原田殿、後は任せましたぞ!」
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