北越戦線(新井での戦闘)

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東軍陣地 高田藩兵三百と混成部隊三百の六百が囮になっていた。 その後ろに、河井率いる軍勢八百と立見率いる六百の兵が満を持して、敵の攻撃を待っていた。 西軍松本藩兵は、前進しながら大砲を撃つ、上田藩兵も大砲を撃ちながら前進して来る。 東軍は予定通り、大砲の被害も無いのに後退する。 それを見た松本藩隊長も上田藩隊長も、勝ちを信じた。 松本藩隊長「よし、後一息じゃ!敵は逃げるぞ、追え~!」 上田藩隊長「追え~逃がすなぁ~!」 勝ちを確信した西軍は、秩序も無く東軍を追うのに夢中になった。 追う西軍の前で逃げていた東軍の兵が左右に散らばる、そこには正面に河井が四百の兵とガトリング砲二門を据えて居。 左側には立見率いる六百の銃撃隊が、右側には長岡兵等四百が銃を構えて待っていた。 西軍に向かいガトリング砲が炸裂する! 松本藩兵も上田藩兵も我先に逃げ惑う。 ガトリング砲が火を吹き、左右からも銃撃を受け西軍は高遠藩の隊以外は完全に規律も無く、大砲も置いて逃げて行く。 後方にいた高遠藩隊が辛うじて大砲を撃って、東軍の追撃を阻止する構えを見せた。 東軍 立見「河井さん、作戦通り上手く行きましたなぁ!」 河井「仕上げは人見さんの砲兵隊がどうなるかだが。」 その言葉の終わるか終わらないかに、東軍の新式大砲4斤半砲が火を吹く! 砲弾は高遠藩隊等に降り注いだ! 高遠藩隊長「たっ、退却だぁ~!」 西軍は総退却に移る仮の陣地も捨て、元来た信濃へ我先に逃げ帰って行く。 砲撃が終わると東軍が追撃戦に出るが、深追いはしない。 西軍の負傷して逃げ遅れた兵士等捕虜三十人程を連れ、東軍陣地へ引き上げる。 西軍の戦死は二十人程で、捕虜三十人、負傷した者百二十人程であった。 それに比べて東軍は戦死者無し、軽微な負傷が数名だけであった。 東軍の完勝である。
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