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眩しい日差しに思わず顔を歪めた
私は生きている・・・?
確かに感触がある
意識がある
私は生きていた
頭には包帯が巻かれ至る所に手当てがしてあった
「あら・・・気付いたの?」
真横から声が聞こえる
そこにいた女性には見覚えがあった
主に私たちの健康管理を役割としていた深雪さんだった
彼女は階級がグランドルよりも上で私たちを軽蔑視して手荒く扱うグランドルを私達を大事にしろ・・・と叱責してくれた
「本部にはあなたは任務を果たしたが戦死したと報告したから」
きいた事実は驚きのものだった
「じゃあ私はどうすればいいんですか?」
深雪さんに差し出されたコーヒーをそっと手に取ると当たり前の質問をした
「これからある子の家に行くのよ」
関係の無い回答が帰ってきた
「だからあなたも一緒に来なさい」
私に拒否権はなかった
深雪さんが上官であるのも理由の一つだが何より断る必要がないと判断されたからだ
「わかりました、従います」
私は静かに返答した
「物分かりが良くて助かるわ、じゃあいいこと教えてあげる」
いいこと・・・?
私にとってのプラスの話とはなんだろう
「なんですか・・・?」
単刀直入に聞く
「これから行く場所にはあなたの大切な友達も一緒よ・・・」
聞き違えたのではないかと耳を疑った
あの子がいる・・・
また逢える・・・
知らずのうちに私は涙を流していた
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