第八章 fantome manipuler

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僕の探すべきものは、目覚めた場所から、スタート地点にあったんだ。 僕の能力の本当の力――それは、霊気そのものを操るものだった。 目の前の霊気が消えて、ぽっかりとあいた黒い穴が現れた。 そして同時、消えた霊気が急に何もない空間から噴出して、どんどん形をつくっていった。それは、 「こいつが俺の獲物か~?」 数ヶ月前に僕達を苦しめた、”地獄の番犬”ケルベロスだった。 「え?えぇぇぇぇえええ~!!!」 思わず叫び声をあげて、タイミングをはかったようにどこからか声が聞こえた。 『えーと、エリアだけど聞こえますか?』 「エリア!?これどういう――」 『ちなみに、これは録音したものなので、質問したりしても意味がないので』 本当にタイミングをはかったみたいだった。
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