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セイヤのにやけ顔に俺は、人生で最高の興奮を覚えたかもしれない。
振り返ると、そこには。
「………ぁ…」
懐かしくて愛しくてたまらない、俺の最愛の存在。
「お前ら全員、騙されたぁッ!!」
真っ黒な肌に、真っ黒な髪の…
「シュウヤ!!!」
「なんでそんな頭なんだー、全ッ然気付かなかった!」
「兄貴ールルくんーただいま!」
シュウヤが。
俺の、シュウヤが。
「翼」
変わらない笑顔で、そこにいる。
「ただいま」
あの頃より少し背も伸びて、体つきも大人になった彼が、両手を広げ、笑っている。
「…おかえり!」
俺はその胸の中に飛び込んで、世界中でたったひとりの彼に心からの口付けをした。
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