3149人が本棚に入れています
本棚に追加
全ては偶然か、運命か。
俺は馬鹿だから、そんなのやっぱりどうでもいいと思う。
シュウヤの温もりはあの頃と同じで。
それから。
俺の大好きなあの香りも、そのままで。
どうしようもないほど。
俺はコイツが、大好きで。
「翼…」
白い息と、煙草の香り。
「ラブラブだなーお前ら」
「恥ずかしいから早く離れろよ」
セイヤとルルの声を背に、俺は存分にそれを味わってからシュウヤを解放した。
「唇、冷たくなってる」
笑いながら俺の手を握ったシュウヤに、俺も笑い返す。
「じゃ、行くか!」
セイヤとルルが荷物を持って歩き出し、俺とシュウヤはその後に続く。
俺は繋いだ手を強く握りながら、最愛の彼と夢が丘の夜空に、この冬1番の笑顔を捧げた。
最初のコメントを投稿しよう!