汝が名は

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 その女は銀髪が真っ先に目に入る。  とにかく半端なく長い。  しかも、己の身体を髪で支えて椅子に座るように悠々としている。  身なりも奇抜の極み。  小麦色の肌、挑発的な肢体。  唇は、常に悦楽を求めるかのように笑みを浮かべ。  金色の瞳は、楽しい事を見逃さない。  そして、その身を覆うモノは…… (なんだ、この露出は)  魔王に向かって、とんでもない感想を抱いたデュエルだった。  魔王の衣装は、とにかく露出が凄い。  胸元はおろか、肩、腹、太腿まで出ている。  一見、恐ろしく挑発的だ。  だが、その時のデュエルは魔王の容姿にまで関心を持てなかった。  飛び起きて、すぐに気付いた。  視点の低さに。  デュエルは、少年の姿になっていた。
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