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「二人でずんずん行くなよなぁ~。ほんとあいつら。」
そうよ、小百合の馬鹿。
もぉー。
「俺らも手繋いでみちゃう?」
「え…?」
嘘でしょ?まだ会ったばっかだよ。
「ば~か。冗談だよ。」
って裕太が笑って言った。
「もぉ~裕太さん!」
ちょっとふくれっ面で言ったんだ。
「裕太でいいから。ねっ。夕日」
なんか変な感じ…
裕太…っかぁ。
いい人だな。
彼女いるのかなぁ?
って何?
私裕太のこと考えながら歩いてる。
夕日の顔が赤くなった。
「あれ~?夕日?なんかあった?気分悪い?」
「大丈夫です。」
なにやってんだ私。
「そっかぁー。夕日彼氏は?」
「い、いません。」
「そっかぁ。可愛いのに。」
えっ?今なんて…?
可愛い?
「可愛くなんかないですよ。裕太は?」
「えっ?俺…?俺はいないよ。」
内心なんかほっとした。
なんでかは分からない。
夕日のなにかが動き始めた。
「あっ!ほら見てみろ!」
裕太が夜空を指して言った。
「えっ?わぁ!」
そこには無数の星が流れていた。
初めて実物で流星群を見た夕日は
星にくぎづけだった。
そのときだった。
「夕日。俺ら付き合わない?」
えっ…突然なに?
私達今日初めて会ったんだよ?
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