ピロローグ

2/5
前へ
/58ページ
次へ
私、有貴。 24歳。今はなんとか函館の会社に無事就職して忙しくも充実した日々を送ってる。 『綾瀬さん!プレゼンの準備できた?』 『はい!できました。』 ──ブチッ。 『あれ?今ブチッって音が………』 『あ~!!!!!!! データが全部消えてる~!!!!!!!!!!!!!!!』 『………あ・や・せさん?』 ───まあこんなこともたまにだけ(本当にたまにだけよ?)あるけど、仕事はそれなりに楽しい。 そして、なにより仕事帰りに大好きな人に会うのが楽しみ。 『土方さん。今日もカッコイイっすね。』 そう。皆さんお分かりのように、私の大好きな人ってアノ幕末で大活躍した土方歳三様です(笑) もう死んでる? そんなの関係ないよ。 私の心の中では生きてるッ!!(笑) まあこんな歴史オタクな自分人様にはみせられないんだけどね。 なにが好きなのかわかんないんだけど、土方歳三って存在を本とかテレビとかで知ってから頭から離れなくなったんだよね。 ただそれだけの理由。 だけど、江戸時代にあんなカッコイイ人がいたなんて~ しかも、近藤さんが亡くなった後も彼は自分の誠を貫くために戦い続けたんだよ?もうカッコよすぎ~。 『忘れてた!お花を添えて……っと』 函館にきてから1年たつけど、こうやって仕事帰りに一本木閑門に寄るのがなんだか日課になっちゃった。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

217人が本棚に入れています
本棚に追加