第一章 春 1

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「白いユリの花をメインに作ってくれないだろうか?」 その言葉に少し頭を傾げた。 白いユリと言えば葬式なんかに飾るはず。 間違っているんだろうか。 少なからず興味を持った。 「白いユリの花ですね?」 「ええ。その時の彼女に一番似合う花だ。」 彼は一息ついてこちらをまっすぐに見てきた。 その目は躊躇いなどなかった。 「これから死ぬ彼女に一番似合うブーケを。」
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