彼女

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クラスメートにバレー部のやつもいるけど、なんだかんだで、和哉と行動することが増えた あと、和哉と同中の『榊原棗』っているんだけど、気が合うんだ クラスも部活も違うけど、なんとなく話をすることが増えた お互いに女みたいな名前だから、お互いにからかいあった 棗はチャキチャキしてて、ザ・関西人って感じ 頭の回転がとにかくよくて、テンポのいい会話をしてくれる 兄貴となんとなく似てる 和哉となんで仲がいいのか不思議な感じだ 和哉はやんわりとしてるし、空気が優しいから壁を作ることもなかった 棗といる和哉はものすごく自然体で、和哉といる棗も自然体で こんな俺を快く招き入れてくれた いっちゃんと電話してるときに気がついたんだけど 「あっ、いっちゃん。いっちゃんに似てるやつがいるんだ」 そうか、和哉はいっちゃんに似てる 『第1声がそれ!?』 「あっ、うん」 『そういえば、結局バレー部に入ったらしいじゃん』 「あれ?言ってなかったっけ?」 『あゆちゃんから聞いた』 「ふ~ん、あゆと連絡とってるんだ」 『俺の方が付き合い長いのに………』 「お前は俺の彼女かっ?」 『ははっ!!けど、やっぱり離れるってこういうことなんだろうな』 「今までも当たり前が当たり前じゃなくなるもんな」 『まぁ、離れてても変わらないけど』 「はは。そういえば、みんな、元気?」 『うん、元気だよ。山路とか萱嶋とか会いたがってるぜ』 他愛のない会話だけど、心地いい 目に付いたカレンダーはもう5月を終えようとしていた
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