出会いの雨

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部活の見学も入部もしていない俺の帰りはもちろん早い 帰り道 鼻に何か冷たいものを感じた 刹那 サァ~っと細かくて冷たい雨が降ってきた 傘なんてもちろん、持っていなくて だって、さっきまで晴れてたし 慌ててカバンを傘代わりにしながら雨宿り なかなか屋根がついてる、雨を避けられる建物がなくて、見つけたときにはかなり濡れていた 靴がぐっしょりと重くて、気持ち悪い 1歩踏み出すごとにグチュッと卑猥な音を立てる 「冷たいなぁ~、もう!なんで突然………」 久々に聞く標準語に思わず反応してしまう 目が、目線が絡む 大学生だろうか? 茶色い巻き髪に、ふんわりとやわらかいメイク 清楚な感じの服装 高校生には見えない 雨を振り払うフリをして、チラチラと観察 また、目が合った ふいに背中を向けられる そんな気がした
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