第二章

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「それじゃ…みんなばいばい」 そう言って帰っていったのは 最終的に班長になった関野君 「田宮、少しいい…?」 「え、あ…うん」 ボクを呼んだのは清宮君 廊下に出て 「何か、あったのか…?」 突然聞かれた 「え、何で…?」 質問を質問で返す 「さっきから上の空」 持ち物言える…? そう聞く清宮君に対して ボクは首を横に振る 「いつでも相談のるから」 そう言って教室に戻る ありがとう、清宮君 でもね、誰にも言えないんだ ボクがキミを好きだなんて 「…瑛ちゃん」 どきん 「あ、なに…?」 久しぶりの会話 胸が凄くドキドキする 「これ」 差し出された紙には 「これって…。」 遠足の持ち物などが書いてある 「瑛ちゃん、聞いてなかった」 少し怒った口調になるキミ 「ごめん、ね…」 嫌われたかな、なんて そんな事を考えていると 「…っ瑛ちゃん?!」 「え…?」 いつの間にか泣いていた キミに嫌われた事実が あまりにも辛くて、苦しくて 「何で、泣くの…?」 それを見ているキミは もっと苦しそうで 「わか、らないけど…」 それを見ているボクは もっと泣きそうで それから数分くらい キミとボクは泣いていた
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