第一章

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「本当にごめんね…?」 「…っああ、大丈夫」 前から聞こえる涙声に やっと反応出来た 「あ…えっと…。」 ボクが次の言葉を探していると キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン 8時30分を知らせるチャイム 「ああっ…入学式!!」 大変だ、もう始まっちゃう 「もう無理だね…。」 隣から聞こえる可愛い声 「もしかして、キミ1年生?」 ボクの隣にいて ボクと同じネクタイの色で 入学式に出れないとなれば 1年生に決まってるのに 沈黙になるのが嫌で ボクは相手に質問をした 「うん、本当にごめんね…ぶつかっちゃったから、入学式…」 何がいいたいのか ボクはすぐわかったから 「全然平気、サボろうかな…って考えてたし(笑)」 すぐにフォローをする 「本当っ?なら一緒にいよ。」 どきん さりげなく握られた手に キミの体温を感じた
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