第一章

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「はぁ…悠ちゃん」 無意識に呼ぶのはキミの名前 ボクは探すのを諦めて 帰り道を歩いている途中 「本当、大丈夫かな…?」 ボクが呟く 「何が、大丈夫かな…?」 どきん 後ろから聞こえる 可愛らしい声 ゆっくりと後ろを振り向く 「…っ悠ちゃん」 そこに立っていたのは ボクが探していたキミだった 「驚きすぎっ(笑)」 ボクの前でクスクス笑うキミ それがとても嬉しくて 「あはは、そうかなあ(笑)」 ボクもつられて笑った 「…っあ、何が大丈夫かな?」 「ふえ…?」 突然話題が変えられた 「さっき、瑛ちゃん何か言ってたでしょ?」 「あ、あれは…今日悠ちゃん教室に来なかったでしょ…だから、何かあったのかなって」 「心配してくれたの?」 「えっ、うん」 ボクは少し赤面しながら頷く 「瑛ちゃんっ!!」 「え…ってうわっ!!!」 ボクは名前を呼ばれたから 前を向こう、とした瞬間 キミに抱きつかれてよろけた 「ちょっ悠ちゃん?!」 ボクは突然の事で 赤面しながら名前を呼ぶ 「嬉しいよっ!!」 そう言うキミは 本当に嬉しそうに笑った 「ボクと悠ちゃん、同じクラスなんだよっ!!」 もっと嬉しそうな顔が見たくて ボクはキミに教えてあげる 「本当にっ?」 「うんっ!!」 「やったーっ!!」 キミの笑顔を見るたびに ボクのココロがぽかぽかする この気持ちが何なのか…。 まだ子供だったボクには わからなかったんだ
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