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「あなた、銅貨の何なの?」
お気に入りのカウンター左端の隅っこでお気に入りのカクテル、スクリュードライバーをチビチビ飲んでいるとトゲのある声が後ろから聞こえた。
また来た…。
この店にいれば 月に一回、
いや、悪くて週に1回は聞かれる質問だ。
やれやれと内心溜め息をつきながら
振り返ると、想像通り険しい顔をした女が立っている。
流行の服装に折れそうなほど細い身体。
濃い化粧と薄暗い照明のせいで
実際のところは分からないけど
顔は,…
まぁ、女の目から見ても可愛い方だと思う。
あっ、綺麗でなく可愛いね。
そこ重要なんでよろしく!
「ちょっと聞いてるの?」
ぼんやりと女を観察していたら
男の前では絶対出さないだろう低い声で詰め寄ってきた。
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