●アカ

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    「これ、  俺あんまし好きじゃない」 「んー?何の話?」 銅貨の会話は 支離滅裂なことが多い。 (まぁ、人のことは  あまり言えませんが!) 好きなときに、 好きなことを話したがる。 (以下同文で) 私の足元に頭を向けて寝転がっている銅貨に視線を送ると。 「これ」 っと目の前にあった私の 足首を掴み、足の親指を ぺろりと舐めた。 「うはぁっ!  なななっ何すんのよ!」 くすぐったいやら、 びっくりするやらの 私とは正反対に相変わらず マイペースな銅貨は指で 赤い爪を撫でながら繰り返す。 「足の色。好きじゃない」    
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