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「何かあった?」
カウンターに撃沈している
銅貨に視線を送り、
シンヤさんが私に尋ねてくる。
さぁと肩をすくめる。
今日は自分のことで
精一杯で銅貨の話を
聞いている余裕がなかった。
放置していたら、
気付いたら見事に撃沈していた
私の携帯を握ったまま
爆睡している。
「そういえば…エン。
お付き合いしていたらしい
彼とはどうなったんだ?」
ふと、
思い出したようにシンヤさんが
私に尋ねてくる。
「さっき別れた。メールで」
「おいおいっ
高校生じゃあるまいし」
「ソレ程度の
関係だったってことよ」
「まっお前らは
まだ若いもんなっ」
シンヤさんが苦笑して、
肩をすくめた。
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