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俺がイルのは青白い光が揺らめく狭い部屋だ。
床に広がる複雑な模様が蒼い光を放つ。
その模様は壁天井に至るまで部屋を埋め尽くしている。
そして俺が立っているのはどうやら部屋の中心
「何をしておる。お主はお主の足で歩みだすのだ。」
老人が扉の前から俺を呼んでいる。
俺は軽く息を吐きゆっくりと扉へと近づいた。
扉にも壁と同じ模様が描かれ青白い光
手を近づけると
青い光の輝きが増す。
扉に手が触れた。
冷たく滑らかな石の感触。硬く無機質な筈なのだが、このまま手が飲み込まれてしまうのではと何処か意識の断片が流れる。
強く扉を押すと
光が
世界が
溢れた
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