出会いは唐突だ

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ゴスロリというのか? 黒のドレスみたいなもので、袖口とか、布の先には白を使ってある。 しかも肩露出。 服の上からでも確認出来る胸が色々際どい。 「まぁ、会ったばっかの人に言うのも変だけどさ、俺、今受験生なんだけど、頭悪いから高校とか行く宛ないんだよね。それで今悩んでるだよね。というかよく悩んでるのわかったね」 何を話しているんだか。と言った後で後悔した。 言わないで後悔などする筈もないが。 「あっ、私も受験生です!それでそれで、私も頭悪いから高校行く宛ないんです!!」 少女はいきなりベンチから立って驚きの表情で俺に迫ってきた。 というか……仲間? なにこの奇跡。 相手は可愛いし、これはもしや運―― 「運命感じちゃいますね~」 ですね。 「俺なんかに運命感じるのもどうかと思うけどねぇ」 フラグ折りの神という称号を、手に入れた気がした。 何やってんだろ俺。 相手可愛いのに。 服装変だけどさ。 「でもカッコいいですよ?」 フラグ修復の神という称号を、少女は持っていると思う。 でも彼氏とかいるんだろうな。 「君も可愛いけどねぇ」 自分の言葉に吐き気がした。 普段言わないから。 彼女とか、もって一週間でフっちゃう馬鹿な子だから。
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