第1章 孤独

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あたしは、両親健在、金持ちでもなければ貧乏でもないごく普通の家庭に生まれた。何不自由なく生きてきた。でも、家族には愛がなかった。 学校から帰ると静まり返った家に1人ひざを抱え親が帰ってくるまで過ごしていた。共働きの両親は帰ってくるのが夜中になることがしょっちゅうだった。1人で過ごす時間が長く続いていたある日隣に2才上の男の子が引っ越してきた。その男の子こそが和哉だった。 小学校二年の夏だった。
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