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その後、何とか落ち着きを取り戻した遊は、とりあえず彼女の意識が戻るまで家で休ませる事にして、家に運んだ。家に入る際に葛藤から周りを確認したのは言うまでも無い。
思春期にある男子ならではの行動からだ。
?「………………っ…。………ここは…?」
遊が運び入れてから、数時間経って、女性が意識を取り戻した様だ。
遊「うん?おっ、やっと起きたか。」
?「…!………どちら様ですか…?」
遊の声を聞いて、女性は身構えた。自分の状況を把握出来なくて、危機を抱いている様だ。彼女の行動を見て、遊は優しい口調で説明した。「行き倒れだ…」と。(ちゃんと説明はしました。)
?「…そうですか。助けて頂いたにも関わらず、失礼を致しました。申し訳ありません…。」
遊「いやいや、そんな畏まらなくてもいいよ。それより身体の方は大丈夫?」
?「はい。恐らく疲労で倒れただけなので。休ませて頂いたのでもう大丈夫です。」
遊「そう…。なら良かったよ。…つか、何で俺ん家の前で倒れてたの?」
?「えっと…、それはですね…」
遊「あっ、いや…、言いたくないなら別にいいよ?」
?「いえ…、大丈夫です。その…多少強引でいきなりなんですが、話を聞いて頂けませんか?」
遊「別に構わないけど…?」
?「その…、私と契約しては頂けませんか…?」
遊「……はっ?………つかあなた守護獣なの?!」
?「はい。私は悪魔のベルフェゴールと言います。一応悪魔王の一人で大罪を司っています。」
遊「はっ?えっ、何?そんな大層な方が何で倒れてたり、俺に契約?」
?「え~っとですね、話すと長いんですけど、長い間私と契約出来る方がいらっしゃらなくて…、それで共通のシンパシー等で探していたんですが、何分地理に詳しくなく、…迷ってしまいまして///。その時疲れからか倒れてしまったんです。」
遊「う~ん。倒れた理由は分かったけども、それで、何で俺と契約になるの?」
?「それはですね。今貴方とお話して、共通を感じたからです。それに貴方は見ず知らずの私を親切に介抱して下さいました。ですからそのご恩をお返ししたいという事もあります。…如何でしょうか?」
遊「う~ん。難しい問題だなぁ。」
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